市況概要2019-04-26

26日の東京市場は、48.85円安の2万2258.73円で引けた。
前日の米株市場はまちまち。工業製品・事務用品のスリーエムが市場予想を下回る決算を受けて急落したことでNYダウを押し下げた。東京市場では、いよいよ10連休前最後の商いとなり、米国市場の流れを引き継いだことや、アンリツ(6754)やZOZO(3092)、アドバンテス(6857)などの個別決算悪化も加えて一時230円以上下げる場面もあったが、指数への影響は限定的で引けにかけて急速に下げ渋る展開をみせ、小反落で平成最後の取引を終えた。
連休中にもイベントは目白押しであるが、連休中・連休後の注目ポイントは米物価が、どう、いつ動くかというところや、日銀の5月買い入れオペ方針にも注目したい。


出来高:13億1805万株
売買代金:2兆5756億円
25日時点:一目均衡表では、日々線が雲上を走って買い手優位の形勢が続く中、転換線が急角度で上昇し、短期的な甲斐家の強まりを示唆。


【注目された銘柄】
アドバンテスト(6857)
前日発表した20年3月期連結業績予想で、54%営業減益を見込む内容が嫌気され、急反落、日経平均のマイナス寄与度でも1位となっている。メモリ在庫調整が影響しているようで、メモリ・テスタ需要は低調な推移。同社ではテスタ市場の減速が響いている様子。他にも半導体関連や電子部品関連の下げが目立ち、市場全体でも10連休を前にして積極的に売買をする動きは乏しかった。

【全市場値上がり上位】
1(4348)インフォコム+17.36%
2(6382)トリニティ工業+16.75%
3(6899)ASTI+16.51%
4(8622)水戸証券+14.51%
5(4286)レッグス+12.25%
6(3328)BEENOS+11.64%
7(4826)CIJ+11.21%
8(8186)大塚家具+11.19%
9(3633)GMOペパボ+10.94%
10(7500)西川計測+9.77%

【注目された材料】
日米両政府は、前週に引き続きワシントンにて閣僚級協議を開催。26日に予定されている日米首脳会談に向けて、自動車や農産品といった物品中心に関税撤廃や削減を協議し、早期合意を目指すことで合意した初会合の内容を再確認。
為替条項の扱いを巡り、双方が要求を主張し、平行線で終わった。米側からは自動車数量規制を求める要求は出なかったもよう。
市場に反応はなかった様子。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/04/26
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市況概要2019-04-25

25日の東京市場は、107.58円高の2万2307.58円で引けた。
企業決算を受け、個別物色が強く、方向感に欠ける展開であったものの、後場にかけて日銀の緩和継続を明確化させることが伝わると上げ幅を拡大させ反発し、年初来高値を更新。
また、主要企業の決算発表本格化する中でファナック(6954)の業績見通しが非常に悪かったことからファナックショックが懸念されたものの、結果、予想に反して底堅い展開をみせたことでひとまずはファナックショックに至らなかった。 ただ、上値はやや重く、今後も任天堂(7974)やソニー(6758)、村田製作所(6981)などの決算発表も控えており、動向を見極めたい向きも強いのだろう。
明日で連休前最後の取引となるが、10連休中の主なイベントは中国のPMIや米中閣僚級貿易協議や米のFOMCや雇用統計など目白押しで、相場急変への警戒は必要だろう。


出来高:12億2102万株
売買代金:2兆2781億円
24日時点:日足の一目均衡表では、株価は雲上で推移するとともに転換線の上向きと基準線の横ばいに変化はなく、大勢では買い手優位が継続。


【注目された銘柄】
ファナック(6954)
前日の決算内容は、20年3月期の連結最終利益は前期比59.6%減の623億円と大幅減益となる見通しを示した。市場予想を大幅に下回る業績予想で、本日はファナックショックが起こることも懸念されていたが、朝方、前日比655円安まで下げたが、その後下げ幅を徐々に縮小させた。 保守的な見通し、受注の戻り、加えて、自社株買いの発表が好感されたようで下支え要因となったようだ。 ただ、依然として中国景気の不透明感は残るため、連休中の中国PMIは注目となろう。

【全市場値上がり上位】
1(2491)バリューコマース+22.58%
2(1676)貴金属バスケット上場投信+21.62%
3(4657)環境管理センター+19.80%
4(4557)医学生物学研究所+18.17%
5(6747)KIホールディングス+16.71%
6(8023)大興電子通信+16.23%
7(6436)アマノ+11.72%
8(1675)パラジウム上場投信+11.28%
9(4317)レイ+10.92%
10(6776)天昇電気工業+10.70%

【注目された材料】
日銀会合での結果が後場に公表された。
主な内容として、
・フォワードガイダンスの明確化
これまで「当分の間」としていた現在の超低金利政策を「少なくとも2020年春ごろまで」に変更。この1年は枠組みの維持。
・2021年度物価見通し:1.6%(当初見通しとしては過去最低)
目標の2%届かず、金融緩和を続ける姿勢を明確にすることで物価の底上げにつなげていく考え。
・日銀適格担保の拡充
企業債務に関する信用力要件を、AからBBB格相当以上の格付けを取得していることに緩和。
将来企業が業績不振等で格落ちしても、救える状況を作り出すのが目的か。
・ETF貸し付け制度の導入
日銀が保有するETFを市場参加者に一時的に貸し付けることを可能とするもので、減った流動性を回復させるため、また、価格形成を適正なものにするためが狙いかという見方もあり、加えてETFの買い入れはまだ継続できるというメッセージの表れもあるかという見方もある。
なお、当初の市場コンセンサスとはやや違った内容であったものの、発表直後の市場の反応としては限定的で反応がしにくかったもよう。その後、引けにかけて上げ幅をやや拡大させた。為替相場は横ばいであった。


東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/04/25
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市況概要2019-04-24

24日の東京市場は、59.74円安の2万2200.00円で引けた。
前日、米主要3指数の内、S&P500種株価指数やナスダック総合指数は過去最高値を更新し、NYダウも高値まであと172ドルまで迫った。それらを好感して東京市場も前場は年初来高値を上回る場面があったものの、後場は売り優勢となり、利益確定売りと決算発表前の様子見ムードが広がった。その中でも内需株に安値更新が相次いだ。
明日の日銀会合結果発表では、21年度の物価見通しは2%に届かずか、展望リポートに焦点をあてたい。
また、引け後に発表されたファナック(6954)、日産自(7201)、キヤノン(7751)の決算内容が明日以降の相場の懸念材料となるか注目したい。


出来高:12億1358万株
売買代金:2兆3229億円
23日時点:日足の一目均衡表では、横ばいだった上昇トレンドの継続を示唆。


【注目された銘柄】
日本電産(6594)今期増益見通し。下期からの回復予想で、他の銘柄に波及も。
前日に20年3月期の営業利益見通しを前期比2桁増と発表し、反発。朝方は年初来高値を更新し、一時はマイナスに転じる場面もあったが、本日、説明会が開催されたが永守会長は今下期の業績回復に自信をみせておりそれに対する期待から買われているのもあるようで再びプラス圏に浮上した。

【全市場値上がり上位】
1(1689)天然ガス上場投資信託+33.33%
2(6747)KIホールディングス+25.89%
3(4557)医学生物学研究所+23.60%
4(4657)環境管理センター+18.82%
5(9629)ピー・シー・エー+17.98%
6(4316)ビーマップ+16.89%
7(7268)タツミ+16.09%
8(6709)明星電気+15.25%
9(3634)ソケッツ+15.22%
10(8914)エリアリンク+15.06%

【注目された材料】
電力株が軒並み安い。
原子力発電所のテロ対策施設について、原子力規制委員会は24日に期限までに完成しなかった場合、運転中の原発の停止を命じる方針を決めた。電力会社が期限までに建設が完了しないことも確認されている。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/04/24
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市況概要2019-04-23

23日の東京市場は、41.84円高の2万2259.74円で引けた。
前日の米国市場は高安まちまちの展開で、手掛かり材料に欠けたまま、前日の終値を挟んでの推移であった。11連騰で1万円以上値上がりしたファーストリテ(9983)が利益確定売りに押され、日経平均株価を押し下げた。日経平均は一時、100円近く下落したがその後もほぼ横ばいでの推移となった。10連休前に加え、2019年3月期決算の発表が本格化するため、様子見ムードから引き続き方向感に乏しい相場である。


出来高:9億9523万株
売買代金:1兆9461億円
22日時点:一目均衡表では、基準線と転換線がともに横ばいを継続。


【注目された銘柄】
かんぽ生命(7181)
同社は売り出し価格2375円に決定後も株価下落が続き6%近く下回って本日、日本郵政(6178)による株式売り出しの受け渡し日を迎えた。値頃感から買いが入ったようで9日ぶりの反発となった。

【全市場値上がり上位】
1(7268)タツミ+26.76%
2(6239)ナガオカ+20.60%
3(1691)ガソリン上場投資信託+15.56%
4(4320)CEホールディングス+15.30%
5(3634)ソケッツ+15.20%
6(4241)アテクト+11.67%
7(4814)ネクストウェア+10.24%
8(4287)ジャストプランニング+10.02%
9(8226)理経+9.61%
10(7746)岡本硝子+9.47%

【注目された材料】
引け後に日本電産(6594)が発表ということで永守会長の発言なども注目が集まるが、今期税引き前は22%増で2期ぶりの最高益更新見通しと、5円の増配が発表された明日はこれを手掛かり材料にできるかも注目したい。
商いの低調さをみると、日米ともに決算発表が本格化してくるために、動向を見極めたいという投資家も多い様子。
また、連休中にFOMCが控えており、パウエル議長が強気であれば株価調整も入る可能性がある。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/04/23
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市況概要2019-04-22

22日の東京市場は、17.34円高の2万2217.90円で引けた。
10連休目前にして、前週末の欧米主要市場はイースターに伴い休場で手掛かり材料に欠ける中、先週末の終値を挟んで方向感に欠ける展開となった。内需関連の一角や海運株など値ごろ感が目立った銘柄に小口の押し目買いが入った。また、大きく上昇していたバイオ関連株が利益確定売りに押され、任天堂(7974)とゲーム連動サービスを共同開発すると発表したはてな(3930)など情報通信株の一角も買われた。
今週から日米の企業決算が本格化してくるが、先立って上昇が目立っていたファストリ(9983)は、上昇一服となり、今後実体経済の見極めが必要となってくる。
また、明日は株不足の銘柄を信用売りした場合に売り手が負担する「逆日歩」を嫌う投資家が新規の売りを手控えたり、買い戻しを急いだりする可能性がある為、信用取引の需給が一時的に買い優勢に傾き、株価が上昇しやすくなることも考えられる。ただ、悪材料があれば短期売買ファンドは空売りをするので、10連休前の逆日歩発生への懸念は株価の下支え程度でとどまるかといった見方も多い。


出来高:8億6950万株
売買代金:1兆6263億円
19日時点:一目均衡表では、株価は雲上にあり、遅行線は株価を上回って強気シグナルを発生。


【注目された銘柄】
大和ハウス(1925)
同社は営業利益の上方修正により急反発している。建築基準不適合問題により、先行き警戒感から年初来安値を更新していた。ただ、2019年3月期の連結業績予想で、純利益は下方修正したものの、懸念されたほどの影響がなかったこと、営業利益が上方修正であったことが、悪材料出尽くし感も広がり、急速に押し目買いの動きが広がったようだ。

【全市場値上がり上位】
1(6177)AppBank+25.08%
2(4242)タカギセイコー+22.15%
3(4308)Jストリーム+18.69%
4(3823)アクロディア+16.23%
5(3238)セントラル総合開発+13.11%
6(4960)ケミプロ化成+12.97%
7(9318)アジア開発キャピタル+11.11%
8(7325)アイリックコーポレーション+10.90%
9(7061)日本ホスピスHD+9.93%
10(9232)パスコ+9.65%

【注目された材料】
週末から10連休ということで商いも極端に少なく、2017年12月以来の低水準。積極的な売買が控えられる中、明日に日本電産(6594)の決算発表があり、内容次第で翌日以降のキーエンス(6861)などの流れを変えていくかどうかというところで注目であろうが、特段、注目材料に欠ける中、個人主体による短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/04/22
デザインリニューアルされました。
  

なお、この情報を無断で転記することを禁止します。