市況概要2019-03-29

29日の東京市場は、172.05円高の2万1205.81円で引けた。
北京で開催中の米中貿易協議の進展期待や米株、中国・上海株の上昇、為替の円安進行を背景に、日経平均株価、TOPIXともに3日ぶりの反発となったが、方向感を欠き、昨日の下げ分を取り戻した後は買いの勢いは続かず、こう着感の強い流れとなった。また、日経平均上昇も、年度ベースでは3年ぶりマイナスとなった。新年度相場どうなるのかというところで、来週は日銀短観や米の重要経済指標の発表も多く控える中、4月は海外投資家が18年連続で日本株の買い越しを続ける「特異月」。2、3月と売り越し傾向にある海外勢が基調転換すれば株価上昇の先導役になるかもしれない。加えて、1日には新元号公表があるため、気持ちの高揚から株高期待もある。しかし、同時に新年度入りでの益出し出やすく、上昇が大きいREITの売りに警戒もしたい。


出来高:11億7475万株
売買代金:2兆0390億円
28日時点:ローソク足はマドを開けて陰線を引いた。日足ベースでの一目均衡表では、基準線と転換線は共に横ばいを続ける中、遅行線か株価を下回って弱気シグナル発生。


【注目された銘柄】
第一三共(4568)
同社は開発中の抗がん剤をめぐって英製薬大手アストラゼネカと提携することを発表し、ストップ高まで急伸。上場来高値も更新した。発表によるとアストラゼネカは第一三共(4568)に契約一時金として13億5000万ドル(薬1494億円)、開発・販売の進捗に応じ、55億5000万ドル(同6140億円)を支払うとしており、先行き期待が高まっている。他、医学生物(4557)、アステラス薬(4503)など医薬品株の上昇が目立った。

【全市場値上がり上位】
1(1449)FUJIジャパン+28.33%
2(1514)住石HD+27.00%
3(1685)エネルギー上場投資信託+26.05%
4(3010)価値開発+23.89%
5(3907)シリコンスタジオ+23.11%
6(7061)日本ホスピスHD+22.65%
7(7042)アクセスグループHD+22.03%
8(3174)ハピネス・アンド・ディ+17.05%
9(6730)アクセル+16.95%
10(4568)第一三共+15.91%

【注目された材料】
新興市場では週末ということもあり、利益確定売りが出やすかった。ただ、IPO銘柄を中心に個人投資家の物色意欲は引き続き旺盛で、本日上場のWelby(4438)、エードット(7063)は買い気配のまま取引が終了し、前日上場の日本ホスピス(7061)は公開価格を46.6%上回った。直近のIPO銘柄の初値人気が次のIPO銘柄に引き継がれる良い流れが出来ている。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/03/29
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市況概要2019-03-28

28日の東京市場は、344.97円安の2万1033.76円で引けた。
米株、アジア株小幅安に対し、日経平均300円以上の下落。世界的な景気の減速懸念が投資意欲を圧迫し、ドイツ半導体大手の業績不安が高まったことで半導体関連株を中心に幅広い銘柄が値下がりした。配当再投資も一段落で買い手が不在という需給の問題と世界的な金利低下でリスクオフムードのため、株の中でも選別が強まる傾向へ向かっている。特に神戸物産(3038)のような業績好調のディフェンシブ株などである。 今後、ボラティリティ低下の裏側でVIX先物売りポジションの増加には注意が必要である。


出来高:12億2478万株
売買代金:2兆2696億円
27日時点:ローソク足は長めの下ヒゲを作り、下値での買い需要の強さを確認。ただし、終値ベースでは下向きの5日移動平均線とその上を走る25日線には届かなかった。


【注目された銘柄】
東エレク(8035)、アドバンテス(6857)、SUMCO(3436)、信越化(4063)、レーザーテック(6920)などの半導体関連株が全面安となった。27日の半導体SOX指数が下落した上、市場には戻り一巡感も台頭したようで手じまい売りが出た模様。 また、長期金利の低下から三菱UFJ(8306)などのガバンクや地銀、更に第一生命HD(8750)などの保険セクター下げもやや目立つ。

【全市場値上がり上位】
1(3710)ジョルダン+21.75%
2(7671)AmidAHD+20.53%
3(7851)カワセコンピュータサプライ+16.81%
4(1449) FUJIジャパン+16.50%
5(6067)メディアフラッグ+14.43%
6(9318)アジア開発キャピタル+14.29%
7(3788)GMOクラウド+12.72%
8(2321)ソフトフロントHD+11.65%
9(4427)EduLab+10.99%
10(3671)ソフトマックス+10.87%

【注目された材料】
28日から北京で閣僚級の米中貿易協議が再開される。両国の直接交渉は2月下旬以来、約1ヶ月ぶりである。2日間の協議では知的財産権の侵害など中国の構造問題を中心に議論される見通し。米企業に対する技術移転の教養問題をめぐり、中国がこれまで以上に踏み込んだ譲歩案を提示したことも明らかにされているが、なお隔たりが残されている認識を米側は示している。 4月3日にはワシントンで閣僚級協議を継続する予定で4月下旬に開かれる予定の米中首脳会談での決着を視野に構造問題や中国に合意内容を順守させる仕組み作りなどで詰めの交渉を行う。 一方、トランプ大統領は合意後も追加関税を一定期間据え置く考えを表明しており、追加関税の全廃を求める中国との間で新たな焦点となる可能性もある。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/03/28
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市況概要2019-03-27

27日の東京市場は、49.66円安の2万1378.73円で引けた。
配当権利落ち日に伴い、配当落ち分は約170円と見られていた中、日経平均の下げ幅は限定的で、配当の再投資による先物買いや米株高、為替の円安が下支えとなったようだ。しかし、年度末にらんだ買いも方向感に欠けているため、マイナス分をすべて埋めるほどのパワーはなかった。その中でもマザーズ市場は活況で直近高値を上抜く上昇をみせた。業種別では、高配当銘柄が多い業種の下げが目立ち、また、世界的な金利低下傾向で逆風が強まるメガバンク・地銀株も下落が目立つ。
トランプ米大統領が指名したFRB理事候補の保守系経済コメンテーター、スティーブン・ムーア氏は、FRBは直ちに0.5%ポイントの利下げを実施すべきだと主張した、という報道もあった。
一方でアンジェス(4563)を主に医薬品株に物色が集中しており、逆にエーザイ(4523)は下げ止まったかと思えば本日再び小幅安。バイオ株は買われやすいが、開発中の企業に関してはリスクも踏まえた選別をした方が良いだろう。


出来高:13億1128万株
売買代金:2兆2799億円
26日時点:日足の一目均衡表では、株価は雲上で推移する中、横ばいだった基準線が上昇したほか、遅行線は株価を小幅に上回って強気シグナル発生を継続するなど買い手優勢の形成が続いている。


【注目された銘柄】
アンジェス(4563)
厚生労働省から重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療用製品の条件及び期限付製造販売承認を取得したことを発表。遺伝子治療用製品の国内承認は初めてという。同時に「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消することも発表。これらを背景に物色人気を集め、急騰しており、1銘柄でマザーズ指数を7ポイント程度押し上げている。バイオ関連企業は無配のところも多く、配当落ちの影響を受けにくかったのか、このほかにもオンコリス(4588)、SOSEI(4565)、窪田薬(4596)などが売買代金ランキング上位に並んでいる。

【全市場値上がり上位】
1(1689)ガスETF +33.33%
2(4380)Mマート+24.83%
3(6177)AppBank+22.22%
4(3710)ジョルダン+20.96%
5(3474)G−FAC+20.20%
6(6096)レアジョブ+17.86%
7(3935)エディア+16.45%
8(6335)東京機+14.22%
9(2471)エスプール+13.24%
10(6046)リンクバル +13.23%

【注目された材料】
本日は配当落ち日として日経平均も171円程度配当落ち分としてみられていた。
それでも、後場にかけては下げ幅を徐々に縮小させ、業種別では医薬品などを含むディフェンシブ株やアンジェス(4563)の好材料をきっかけにバイオ関連が物色される流れとなった。本日にはEU離脱を巡り、「示唆的投票」の実施が予定されており、週末にかけては米中閣僚協議が控えている。

  

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市況概要2019-03-26

26日の東京市場は、451.28円高の2万1428.39円で引けた。
週明けの米株がまちまちで返ってきたこと、米長期金利の低下、小幅ながらも上海株の続落と少々気がかりな点もある中、東京市場は3月期末権利付き最終売買日であったことや、午後に時間外取引で米株先物が値上がりしたこと、前日の大幅下落が過剰反応だったという見方もあったため、短期売買ファンドも買い戻しを急いだ模様で、全面高で大引けを迎えた。前日下げた分を全て取り戻してはいないが480円以上の上げ幅拡大をみせる場面もあり、TOPIXは前日の下げ幅をほとんど戻した。
明日から4月相場入りするが、底堅さをみせても国内では10連休を控えるため、上値は追いにくい展開となることも予想される。円高リスクや日銀緩和の可能性にも注意したい。


出来高:17億4104万株
売買代金:3兆2338億円
TOPIXは22日安値と25日高値で形成するマドを埋め、下値模索を警戒する局面からの脱却を示唆する形状となっている。
日経平均の一目均衡表では、雲の上限と下限が入れ替わる「変化日」を28日に迎える。変化日の前後では株価が上下どちらかに大きく動くとされている。


【注目された銘柄】
任天堂(7974)
同社は米Googleのゲームストリーミングサービス「STADIA」の発表によって先行き懸念が生じていたが、本日は急反発。米紙で同社が家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の新モデルの発売報道が伝わったため見直し材料となったようだ。

【全市場値上がり上位】
1(7857)セキ+22.59%
2(3667)enish+19.42%
3(4598)Delta−Fly Pharma+19.08%
4(7671) AmidAHD+17.99%
5(6664)オプトエレクト+16.56%
6(4588)オンコリスバイオ+16.37%
7(4575)キャンバス+16.15%
8(8732)マネパG+15.49%
9(3710)ジョルダン+15.15%
10(3961)シルバーエッグ+14.79%

【注目された材料】
本日は3月期末の権利付き最終売買日であったため、配当取りを狙った買いや配当再投資に絡んで6000億円の買い需要が発生する見方も広がっており、前日の大幅な下げに対する自律反発に加えて株価上昇を後押しした。昨年の3月期末権利付き最終日も550円高の上昇であり、今年も同じような動きとなったようだ。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/03/26
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☆配当に絡む売り買いで、めまぐるしい。

  

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市況概要2019-03-25

25日の東京市場は、650.23円安の2万977.11円で引けた。
前週末にドイツなどの欧州の製造業の景況感を示す経済指標の悪化が、世界景気への減速懸念をもたらし、海外短期勢の売りが出た。欧米の主要株価指数はそろって値下がりし、アジア株もその流れを引き継ぐ形となった。FOMCでの金利引き上げ停止を受け、米国では長期金利が低下し、3ヶ月もの金利を下回り、長短金利の逆転が発生した。これは景気後退の兆候もある為に、売りを加速させることとなった。
業種別では鉱業や石油、機械などの景気に業績が左右されやすいものの下落率が大きく、指数寄与度ではソフトバンクG(9984)が62円、エーザイ(4523)が55円と日経平均を押し下げ、エーザイ(4523)は2日連続ストップ安で100円近く押し下げた。


出来高:13億2784万株
売買代金:2兆3917億円
25日時点:マドを開けてローソク足は陰線を引いた。5日線は下向きの格好で25日線とデッドクロスに近付いている。


【注目された銘柄】
あおぞら銀行(8304)
金融株が全面安となる中で、同社は先週末に発表した業績・配当予想の下方修正が特に嫌気されている。配当性向を50%程度に設定していることで期末配当金も従来見込みの64円から34円に引き下げ、年間配当金は154円にするとしている。リテール及び金融法人向け対顧客ビジネスの伸び悩みやトレーディング業の低迷などが要因。

【全市場値上がり上位】
1(3686)DLE+38.17%
2(2351)ASJ+23.78%
3(3907)シリコンスタジオ+23.25%
4(4247)ポバール興業
5(6182)ロゼッタ+20.42%
6(6664)オプトエレクト+19.84%
7(3992)ニーズウェル+17.67%
8(6177)AppBank+17.13%
9(3799)キーウェア+13.79%
10(1871)PS三菱+13.45%

【注目された材料】
ドイツ、フランスの製造業PMIなど、22日に発表された欧州経済指標の悪化を受け、世界景気減速懸念の高まりから、米10年債利回りが3か月物の利回りを下回る「長短金利逆転(逆イールド)」が約12年ぶりの出現など米長期金利の低下が金融株を押し下げている。 また、同じく世界景気減速懸念により、為替が1ドル=109円台後半と、円高が加速したことによって自動車関連などの輸出株が軒並み安となった。

東京総合研究所ファンドマネージャーの株ブログ19/03/25
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☆結局、動いてから理由を探しても、意味がない。 逆イールドは前からの懸念事項。
☆細く長い道・遙かなる旅 だれも知れないNYダウの真実 

  

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