【1.日経平均先物とは?】 【2.情報とツール】 【3.各社口座比較】 【4.初心者が陥る罠】 【5.日経平均先物を始める準備と手順】
【6.銘柄選択の基本】 【7.OPの基本】

日経平均先物で儲ける方法⑦

日経平均先物オプションの基本 【実践講座③】

日経平均先物オプションの種類


日経平均先物には、ラージとミニ、さらにそれぞれに限月がありました。
ラージでは、3月限(さんがつぎり)、6月限、9月限、12月限と4つの限月があり、ミニは毎月限月が選べましたね。

一方、オプションは少し選ぶ種類が多いです。
まず、この限月は、ミニと同じように毎月ありますが、もう2つ種類があります。

コール、プット、そして、行使価格です。それぞれについて見ていきましょう。

コール(CALL) とは?


オプションには、コールとプットがあります。(こららそれぞれに限月、行使価格があります)

そのコールという商品ですが、これは、いくら(行使価格)以上上がったら、その差額が価値になる、というものです。

注意:難しい言い方をしているところでは、以下の表現を取っています。

コール:決められた行使価格でいつでも買える権利。

つまり、行使価格2万円のコール(コール2万円と呼ぶ)なら、日経平均がいくらの時でも2万円で買える、ということです。

つまり2、日経平均が23000円の時にも2万円で買える(権利を行使すれば)ので3000円儲かる。

つまり3、日経平均23000円の時、コール2万円は3000円の価値がある。

つまり4.2万円以上上がったら、その差額が価値となる。

ということです。 権利がある、という言い方に耳を傾けないで、それ以上になれば、その差額が、価値である、と単純に覚えて下さい。


プット(PUT) とは?


オプションのプットはコールと同じくそれぞれに限月、行使価格があります。

プットの場合はいくら(行使価格)以下に下がったら、その差額が価値になる、というものです。

プット:決められた行使価格でいつでも売れる権利。

つまり、行使価格2万円のプット(プット2万円と呼ぶ)なら、日経平均がいくらの時でも2万円で売れる、ということです。

つまり2、日経平均が17000円の時にも2万円で売れる(権利を行使すれば)ので3000円儲かる。

つまり3、日経平均17000円の時、プット2万円は3000円の価値がある。

つまり4.2万円以下に下がったら、その差額が価値となる。

ということです。 コールと性質は反対で
それ以上の価格差が価値となるものがコールで それ以下の価格差が価値となるものがプットです。 (*それ:行使価格のこと)


OPの価格推移実際(CALL)を見る


単純な日経平均先物とOPとのもっとも大きな違いは、価格推移の理由です。
日経平均自体の上下に日経平均先物もOPも連動しますが、OPにおいてのみ、時間的な変化が現れます。

例えば、日経平均が今と1ヶ月後と比べて変わらなければ日経平均先物の価格も変わりません。
今日経平均が、21600円 日経平均先物9月限が21550円だとすると

1ヶ月後に日経平均が同じく、21600円なら、日経平均先物9限も21550円です。

ところがコール9月限22500円は今、215円だとすると、1ヶ月後には83円となります。
同時にプット9月限21000円は今、230円だとすると、1ヶ月後には71円となります。

コール、プットともに、日経平均が動かなければ、価格は下がります。

さらに、この価格変動のその率は、行使価格によっても、限月によっても違います。

この表は、同じコールで9月10月の各限月で下落率がどれくらいか見たものです。
おなじ価格帯のもので比べてみました。

8月限9月限価格変化率推移

この表から9月限より、8月限の方が下落率が大きいことがわかります。
これは近い限月ほど、時間に対しての減衰率が大きいことを示しています。
この例でも分かるように、コールでも、プットもで同じ傾向です。

オプションにはプレミアムがかかる


ここでもう少しだけ意味を整理してみましょう。
コールやプットは、日経平均先物を〇〇円で買ったり売ったりする権利ということでした。
オプションを買うには「プレミアム」と呼ばれる保険料のようなものが必要です。

例えば、行使価格21000円のコールのプレミアムが250円だとすると、先物が上昇することに対して250円で保険をかけられるということです。

ここで注意しておきたいのは、オプションは「義務」ではなく「権利」であるということです。
例えば、日経平均が20000円の時、21000円のコールを権利行使すれば、日経平均が20000円なのにそれを21000円で買うこととなり、10000円も高く買うことになります。
しかし、権利ということは、行使するかしないかは自由なため、例えば先物が19000円になってしまった場合にも権利行使しないことにより損失はプレミアムに限定されます。

そのため、少ない資金で損失を限定させつつ大きな利益を狙うことができます。


コール、プットにはそれぞれ買いと売りがある


ここまでオプションについて買い目線の話で進めてきましたが、保険加入者がいればもちろん保険会社も存在します。
つまり、保険をかける「コールの買い」「プットの買い」、保険を提供する「コールの売り」「プットの売り」の4種類の取引があるということです。

オプションの売り側は、プレミアムが利益となります。
権利行使価格を超えてしまった場合は、その分補償する必要があります。
オプションの買いと売りで損益はゼロサムになるのです。


コール 買い手と売り手の損益


コールオプション買い

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コールオプション売り

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コールの買いの場合、プレミアムを支払い、権利行使価格+プレミアムを上回ると利益が発生します。
損失はプレミアムに限定されます。

コールの売りの場合、プレミアムが利益になります。
権利行使価格+プレミアムを上回ると損失が発生します。


コール プット 買い手と売り手の損益


プットオプション買い

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プットオプション売り

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プットの買いの場合、プレミアムを支払い、権利行使価格+プレミアムを下回ると利益が発生します。
損失はプレミアムに限定されます。

プットの売りの場合、プレミアムが利益になります。
権利行使価格+プレミアムを下回ると損失が発生します。

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