HOME>2017年2月9日

今日のテクニカル分析 MACD

2. MACDとMACD平均(シグナル)のクロス

さて、MACDが2つの指数平滑移動平均線の乖離を表すことはわかりました。
MACDの画面にはもうひとつ青い線があります。
これはMACD平均、もしくはシグナルと呼ばれる指標で、MACDの移動平均になります。

赤 : MACD(12日,26日)
青 : MACD平均(12日,26日,9日)

とあるのは、
12日移動平均と26日移動平均の乖離を表示するMACDと、
そのMACDの9日移動平均線を描画する、
という設定なのです。

MACD(赤)とMACD平均(青)をご覧ください。
赤いMACDが日々細かくブレながら上下していますが、青いMACD平均は過去9日間を参照して、
MACDにやや遅れるように滑らかな移動平均線を描いています。

MACDによる分析の1つとして、
この2つのラインのクロスをもって売買のサインとする方法があります。
さきほどのチャートでサインを読み取ると次のようになります。
赤い部分が買いサイン、青い部分が売りサインです。

▼日経平均のMACD分析 (チャート:GCハロートレンドマスター/ゴールデンチャート社)

この相場では、MACDとMACD平均のクロスによる2度の判断で、いずれも成功していますので
悪くはありませんが、サインが出るのが少し遅いようです。
これでは揉み合い相場になるほどにダマシが増えてしまいますので、
もう少し早く売買サインをキャッチしたいところです。

その場合は、MACDの傾きを重視して判断します。
赤い線(MACD)が反転するタイミングをもって売り買いのサインとして読み取ってみると
先ほどよりも少し早く取引のタイミングが訪れます。

最初の売りサインは先ほどのクロスによるサインとタイミングが一緒ですが、
他のサインは1~2日早くなっています。
この手法は、MACDのパラメータ(参照期間)が短すぎなければ有効であるといわれています。