“マーチンゲール法”で勝つ!

必勝法に潜む罠

マーチンゲール法とは

マーチンゲール法とは18世紀、フランス南部マーティギュー地方でよく使われていたギャンブルの手法のことで、
最も古典的なカジノにおける攻略法として有名です。 
一言でいえば「勝つまで賭け金、ベッド額を2倍にしていく」手法のことです。
最大のメリットはこのように非常にシンプルでかつ分かりやすいため誰でも使いやすいことです。
またマーチンゲールの特徴として、「理論上は必ず勝つ」という点が挙げられます。

マーチンゲール法を使ったゲームの例

では、ゲームの例を簡単に見てみましょう。
初めに1万円を賭けたとします。
勝てばその2倍の2万円を獲得でき、負けた場合は次に今回の2倍の金額である2万円を賭けます。
2回目に勝つと前回と同様に賭け金の2倍である4万円を獲得でき、負けた場合は次にまた2倍の金額4万円を賭けます。
このように賭ける金額を2倍にしていきます。



ここで2回目が終了したときを見てみましょう。
1, 2回目を連続して負けると通算としては1回目と2回目の賭け金の合計である3万円の損失が生まれることになります。
ところが、3回目で勝つと賭け金の2倍の8万円を獲得することができ、
今回の賭け金の4万円とこれまでの損失の3万円の合計7万円を上回ったことになります。
これにより今までの損失は全てリセットすることができ、また1万円の利益を上げることができるのです。



これはどのタイミングで勝っても同様のことが言えます。
つまり何回連続で負け続けても、最終的に1回でも勝つことができればそれまでの損失をリセットし、利益を上げることができるのです。

このゲームにおいて1回目の賭けにおける期待値は1/2(※1)となります。
(※1)1回目の賭けにおける期待値の計算式
E(1)=1/2×2+1/2×(-1)=1/2

2回目も同様に計算すると、1回目を考慮し期待値は1(※2)となります。
(※2)2回目の賭けにおける期待値の計算式
E(2)=E(1)+1/2×4+1/2×(-3)=1/2+1/2=1

このようにゲームを連続して続けた場合の期待値は表のように表すことができます。
毎回の試行で1/2ずつ増えるため、n回続けた場合の期待値はn/2(※3)となります。
(※3) n回目の賭けにおける期待値の計算式
E(n)=E(1)+1/2(n-1)=n/2



つまり、賭けを続ければ続けるほど期待値は増加し, 無限大になるのです。
このことから「理論上必ず勝つ」ということが言えます。
でも待ってください。本当にこのように良い話だけでしょうか。


マーチンゲール法の落とし穴

一見「必勝法」のようにも思えるこのマーチンゲール法ですが、落とし穴が存在します。
先ほど「何回連続で負け続けても、最終的に1回でも勝つことができれば損失がチャラになり、利益を上げられる」と説明しましたが、では現実的に一体何回まで賭け続けられるでしょうか。

資金は有限

では、先ほどのゲームを続けてみましょう。
運悪く9回目まで負け続けたとします。10回目にようやく勝つことができた場合、2の10乗の1024万円獲得でき、晴れてこれまでの損失をリセットとなりますがそれまでに総額1023万円賭けることとなります。
果たしてこの高額を用意することができるでしょうか。



10回目で勝てたのならまだ良い方かもしれません。
これが100回、1000回…となったとき, 必要資金は天文学的な値となってしまいます。
つまり「いつか勝つことを夢見て倍額を賭け続ける」ことは現実的ではないのです。
「資金は有限」という観点からこの手法には落とし穴が存在しているのです。

マーチンゲール法は「勝率が50%」であり「配当が2倍」、そして前回までの結果が次回に影響を及ぼさない「独立試行」のゲーム、例えばルーレットとかで用いられているわけです。
カジノでは賭け金の調整などの改良を加えながら、いかにこのマーチンゲール法を現実的に利用するか試されています。

例えば連勝時に賭け金を倍額にするパーレー法は「逆マーチンゲール法」と言われたりもしますが、このパーレー法とマーチンゲール法の組み合わせることで相乗効果を生めないかと様々な模索がされています。

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